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公園を活用したPCR検査場設置に、1人だけ反対

本日、文京区立公園条例の一部を改正する条例の審査があり、
私たかはまなおきは、議長を除く33議員の中で、唯一反対いたしました。
以下、内容と経緯をご説明いたします。

提案された議案の内容

本日8月21日に臨時議会が招集され、区立後楽公園に仮設のPCR検査施設を設置し、週3日、1日あたり20人を検査するために「文京区公園条例の一部を改正する条例」が提案され、私の所属する建設委員会に付託されて審議されました。

たかはま翻訳~

区内には新型コロナ対応のためにPCR検査場を作るのに適した場所がないので、後楽公園にプレハブの検査施設を建てたいです。
でも、都市公園法で条例改正が必要とされているので、公園に「巡回診療施設」を作っていいよと条例に書き加えるために、すぐに建設委員会を開いて議論してください!

建設委員会での質疑(発言原稿ママ)

公園ではなく、既存の区有施設を活用することで速やかに検査体制を充実させるべきではないかという視点で、3点質問をしました。
用意していたのは全部で6問でしたが、【住民への情報公開・トイレの設置・感染拡大時の対応】については他の議員が質問したため、見送りました。
言い間違いのないように、しっかり質問文案を考えるのですが、質問の順序次第で一瞬でボツになるんですよ(笑)

1後楽公園の他に候補となった場所と、選定されなかった理由

例えばここ文京シビックセンターの一階駐輪場部分や大ホールの納入口、地下のテレビスタジオなど、動線の配慮で一般来庁者とのすれ違いが避けられそうな場所が多数あります。
また、本郷保健サービスセンターであれば、保健師等知識を持った方が多いため、衛生の確保や、医療機関との連携が図りやすいのではないでしょうか。
他にも、元町小学校跡、児童相談所予定地など、今の時点で利用されていない部分を有効活用しないのはなぜか、検討過程を伺います。

区の回答(たかはま翻訳)

文京シビックでは動線を分けることが難しい。
保健所は遠いし、医師がいない。
その他の場所も検討したが、公園が最適と判断。

2医療機関との協力体制

文京区には総合病院が多数あります。
これまでも検査施設を設置してくださった医療機関が多数あり、感謝申し上げます。
江戸川区では、医師会の駐車場をお借りしたということです。
医療関係の敷地を利用して設置することができれば、体調が急変した場合にも迅速な対応が期待できます。

ネットで検索した限りでは、23区内で公園を活用したという例は見当たりませんでした。
他区の事例と、設置場所選定の過程で医師会や医療機関とはどのように協議したのか、伺います。

区の回答(たかはま翻訳)

医療機関とは協議したが、駐車場などスペースは限られていて難しかった。

3都市公園法施工令第12条第2項第10号について

都市公園法施工令第12条第2項第10号におきまして、「地方公共団体が条例で定める仮設の物件又は施設」を都市公園に設置できる旨記載があるので、今回の条例改正が必要になってくるわけですが、
上位法令である都市公園法第7条を読んでみますと、「公衆のその利用に著しい支障を及ぼさず、かつ、必要やむを得ないと認められるもの」に限り占用許可を与えることができる、旨の記載があり、公園管理者である文京区が許可できる工作物や施設については一定の制限がございます。

一例をあげますと、電線、地下鉄、被災者を収容する仮設工作物。加えて、都市公園法施工令第12条2項には、防災備蓄倉庫、警察の派出所、等、記載があり、それに加えて「地方公共団体が条例で定める」物が設置できることになっています。
今回の施設を後楽公園に設置することは、「必要やむを得ない」とは認められないのでは、と私は感じます。

平成26年2月28日に開かれた臨時保育所設置のための条例改正を議題とする建設委員会記録には、
当時の新名保育課長より「本当に、区として最後の手段」と答弁がございました。
文京区のお考えをお聞かせください。

区の回答(たかはま翻訳)

資料の通り、必要です!

その他

検査体制拡充や、入所型の福祉施設に対応するために、杉並区や多摩地域の導入例を参考に、移動が可能なPCR検査バスが導入できないか提案をいたしました。

一例として挙げたのは、こちらです。
PCR検査バス

会派としての態度表明

委員会に付託された条例案については、質疑の後、会派ごとに賛否を表明します。

ぶんきょう子育て.ネットとしての意見(発言原稿ママ)

私もみなさま同様、新型コロナ感染拡大が怖いです。
PCR検査拡充は、大変重要だと思います。
しかしながら、公園の活用は認められません。
理由と、代替案を申し上げます。

今回の施設は、本来であれば、医療機関や既存の区有施設に設置されるべきものです。
区民の憩いの場として貴重な公園が一部とはいえ使えなくなることは、利用者や周辺環境に影響が大きく、都市公園法第7条「公衆の利用に著しい支障を及ぼさず、必要やむを得ない」事由に該当するとは考えられないからです。

目隠しのための仮囲いや検査施設を建てる費用三千万円は、往診での検査体制、疲弊している医療従事者の支援に充てていただくことを要望します。

文京区への提案と態度

他区と比較しても、この施設の規模だけでは万が一の感染急拡大に十分な対応が可能とは思えないため、より手厚いPCR検査体制を図るために、以下代替案を申し上げます。

  1. まずは、今回同等の、週60件の増加を目標に、一層の医療機関の区民受入や、往診での検査を求め財政措置を図ること。
  2. それと並行して文京シビックセンター、本郷保健サービスセンター等の区有施設を活用して、速やかに区独自の検査施設を整えること。
  3. 移動式のPCR検査バスを導入し、入所施設での集団感染や、福祉従事者の先回り検査等、柔軟な対応をはかること。

    以上です。

議案第21号、PCR検査体制の拡充にあたり、公園を活用すべきではないという1点において、ぶんきょう子育てネットは反対いたします。

まとめ・問題点

検査体制の拡充をしようとする文京区の判断を妨げるものではありません。
しかし、まずは、医療機関や区有施設の有効活用を図るべきです。
非常に悩みましたが、公園を利用して施設を作ることは、都市公園法上疑問があり、利用者への影響も大きことから、本会議でも、議長を除く33人のうち唯一、反対をしました。

議会は多数決で決まるため、委員会の各会派の態度ですでに結果はわかっているのですが、起立による採決で1人だけ着席している間、22万人の区民の生活を守る文京区の、「33分の1」となる意思決定の重みを強く実感しました。 

文京区の新型コロナ対策に関するご意見は

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