宿の朝飯もやはり簡素だ。
食べ過ぎなくてかえって良い。
ヒーターが使えないおかげで、案の定荷物が乾いていない。
パンツやなんかは濡れててもいっこうにかまわないのだが、
靴が濡れているのだけは勘弁していただきたい。
時々日が射してきて気持ちがいい朝なのだが、
靴が濡れているおかげで台無しである。
金の屋根という街で一番の観光スポットを見に行く。
旧市街の中心にあり、「へぇ。」と思った。
一瞬で見飽きた。
ガイドブックにはチロル博物館がおすすめだと書いてあったのだが、
チロルと言われてもチョコレートしか思い浮かばないのでやめた。
市場に行くと様々なチーズが売られていて、何度見てもわくわくする。
市場の隅のカフェでケーキを食べた。
クランベリーの上にメレンゲを乗せて焼いてある。
おいしい。
インスブルクの街には多くのカフェがあり、
どこを見てもたくさんのケーキが陳列されていた。
さすがオーストリア、ケーキの国だ。
そこで、今日はケーキを食べ歩くことに決めた。
いつだか知らないが、オリンピックで使用された
スキーのジャンプ台があるというので行ってみた。
市街からは3kmほど離れていたが、
こういうときに気軽に行かれるのが自転車の強みだ。
ジャンプ台は山の中腹にあり、エレベーターで上がれて
街が一望できるとのことだったが、天気が悪かったのでやめた。
旧市街に戻り、あちこちうろついた。
デパートに入り、カフェで再びケーキを食べる。
今度はアップルパイに似たもので、
これもオーストリアでは有名らしい。
そして時間をもてあまし、街をうろつく。
観光のメインとなる旧市街はだいたい1km四方なのだが、
自転車で移動するためあっという間にあきる。
オーストリアの自動車用信号は、「赤⇒青⇒青点滅⇒黄⇒赤」の順に変わっていく。
なんだか細かい国だなと思ったが、走り慣れるに従って
黄色の前に青が点滅してくれるのはありがたいと感じるようになった。
マック、ネットカフェでそれぞれ1時間を消費し、
夕方近くなってチロル地方で一番古いというカフェでザッハートルテを食べた。
100年の歴史を感じさせる店内に居心地悪さを感じながら…。
中央駅に戻り、公園のベンチでピザを食べながら
ワインを少々飲んだら瓶が空になってしまった。
別に酒飲みではないのだが、なんとなく不安になって
スーパーへワインを買いに走った。
やっと準備が整い、駅の待合室でこうして電車を
待っているわけだが、まだあと4時間もある。
やけに寒気がする。
嫌な予感。
走行距離
22.22Km
合計走行距離
1468.69Km
平均時速
9.0Km/h
最高時速
41.8Km/h