[40日目、東京都練馬区 自宅から9775km] 日本一周達成(2回目)

駅の灯りが眩しいからだろうか。
夜明け前に目が覚めた。
コンタクトレンズを入れていないボヤけた目で辺りを見回す。
顔の横にゴキブリがいた。
寝袋ごと飛び起きたためうまく起き上がることができずに、
いいいいと変な声を出してしまった。
眼鏡を着けてから反撃。
試しにバイクのパーツクリーナーをかけたらすぐに死んだ。
どれだけ危険な薬剤が使われているんだか。
ゴキブリがいた場所なんかで寝ることはできない。
標高が高いため寒かったが、日の出少し前に駅をでた。
60キロほど北上し、
甲府市のさらに北にある昇仙峡 というところを目指す。
なんとなく来てしまった昇仙峡で、
話好きそうなお土産屋さんに話しかけられ、
『キハダ』という胃に効く漢方薬と、
近くの山で採れた というピンクの水晶をいただいた。
なんだかRPGみたい。
広いお座敷に置いてあった昔ながらの農具を見せていただいた。
次回来たときはここに泊めてくれる という。
しばらく下ったところにある滝も素晴らしかった。
家族を連れてまた来たいと思う。
ブドウ農家だった山口さんが堀り当てたという、山口温泉に入る。
普通の住宅街の中に普通の民家があり、
その中で温泉を経営しているので、場所がわからない。
20分かけてやっと見つけた。泉質はかなりぬるい炭酸泉で、
入ると体中の産毛にびっしりと気泡がついた。
普段は長湯が苦手なのだが、
露天風呂で刺青のオッサンと話し込んでいるうちに、
一時間も浸かってしまった。
それくらいぬるい。
あまりにぬるいので冬は人が少ないらしい。
ぬるいぬるいと書いたが、
今まで入った中でトップ5に入るくらい素晴らしい温泉だった。
昼食を食べたいなと思っていると、
ちょうどいいところに開店セールをしているラーメン屋を見つけた。
一杯10円だという。
すごい行列で、30分以上並んで食べた。
入り口横に開店祝いの花が飾ってあり、
もらっていいのだそうだ。
大阪人は持っていく習慣があると聞いていたが、
山梨でも蜂のようオバチャンたちが群がって いた。
彼女らに続けと、僕もたくさんもらった。
バイクに縛り付けた。家に帰る頃には、
風で飛ばされて無くなっていた。大迷惑。
相模湖のコンビニで長旅を続けるチャリダーに出会い、
アクエリアスを差し入れ。昨晩東京で宿が見つからず、
あまり寝ていないそうだ。
一日早く会えていれば泊めてあげられたのに…。
暗くなってから都内を走り、
練馬の自宅に無事到着。
バイクだと達成感が薄い。
前の旅でも感じたように、
家が少しだけ狭くなった気がするが…本当に狭いんだと思う。
40日間バイクで一人旅。
たくさんの人に出会い、お世話になった。
父さん、母さん、旅先で会った人。
それと、毎年1ヶ月以上1人旅に出る彼氏を支えてくれる、
恋人の久美。
その他、ナオキがナオキだと知っている人、
とにかく全てに感謝。ありがとう。
―地平線の彼方へ―
自転車旅人
ツリーハウス職人高浜 直樹の旅日記
・夕食
近所の畑で採れた新鮮な野菜を使った、手間のかかった母の料理。「母の手料理はどんな高級料理にも叶わない、と書こうか」と言ったら、彼女は満更でもない顔をしていたが、嘘は書けない。
・宿泊
自宅
・走行距離
267km
・走行時間
約8時間
・給油量
8.5L

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