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勇退される文京区議会議員、最後のあいさつ 6/6人目 「島元雅夫氏」(2019年3月14日)

2019年に文京区議会の引退に当たり、勇退議員としてあいさつされたのは、「島元雅夫議員、渡辺雅史議員、宮崎文雄議員、若井宣一議員、渡辺智子議員、藤原美佐子議員」の6名でした。

その皆様の感動的な挨拶、文京区議会の本会議の中で行われたものですから、もちろん会議録として公開されています。
皆さまと一緒に見てみましょう!

6/6人目 「島元雅夫氏」(2019年3月14日)

◯島元雅夫議員  二人の渡辺さん、宮崎さん、そして若井さん、それから藤原さん、本当に素晴らしい挨拶をされてこの本会議場を去る決意をされた話を聞きました。

皆さんが頑張った姿を僕もずっと一緒に見ていたわけですけれども、本当にその思いの深さだとか、それから一つ一つの行動の大変さなんていうのを改めて感じたところです。
私は、そうやって考えてみたら、ここの文京区議会に三十八年間、通っていたんですね。
他に行くところがなかったといえばそうなんですけれども、ここに来ると、また皆さんの声も聞けるし、まちの皆さんのいろいろな意見も具体的にまとめることもできるし、それを実現するような意味での青写真も描けるし、一緒に運動することもできるというので、本当にそういう意味でいうと、この三十八年というのは、長いようであるけれども、そんなに長かったのかなという思いも、また、いたします。
同時に、この瞬間から僕はもう議員でなくなるのかなという点なんかも、余り感じていないんですよね。

また明日も来るし、四月三十日を過ぎても来るのではないかというぐらいの思いもあって、これはいけないなと。
私がせっかく願いを託した若い女性がいるものですから、その方にしっかりバトンを渡して、何があってもおかしくないような状況にしなければいけないんだけれども、その決意を、皆さんの話を聞きながら、改めてしたところです。
文京区は、本当にいろいろなことができるまちだと思います。
私がたくさん印象に残っている点では、共産党と全く相反する自民党の先輩議員から──僕が言っているのではないですよ、「共産党と俺たちだけだよね、区民のことを考えているのは」と何遍も言われました。
そのとき、僕は「そうですよ」と言ってうなずいたんですけれども、結局、そういう方々は、「お前みたいな若い人が共産党でやってくれるのはいいね」といって随分言われました。

今、考えてみると、保守の論客の一人で、東京工業大学の中島教授は、政治の根底というのは、亡くなられた人たち、先人のその知恵が政治を動かしているんだと言っているわけですよね。
だから、何だというと、政治の基本というのはリベラルだというんですよ。
リベラルというのは、僕らは進歩的と簡単に訳すんだけれども、そうではなくて、あの先生は共産党のことは独善的というような面もあるので、それは言うんだけれども、今の政治の基本というのは、多くの失敗をまとめて、もうそんな失敗はしないよねといってお互いに確認し合った、そうした常識を基にして政治というのは動いているんだという考えなんですよね。

だから、今、その先生がそういう分析をしたのを考えると、あるとき、ある瞬間、我々の行動を見て、保守と言われた自民党の人たちも共産党にエールを贈ってくれるような状況というのは、今の瞬間、やっぱり起こっていることなんだというふうに、同じような思いもいたします。
そういう点で、その大きな支えというのは、やはり戦後の、一九四五年、それを境にした日本国憲法をしっかり作っていく過程。
これは国連憲章、その流れの中での日本国憲法、しかも、国連憲章の中にはなかった、八月六日、八月九日の原爆投下のあの悲惨な状況を含めた今の憲法があって、ああいう形で、日本国民は三百十万人、アジアの人々は二千万人、こういう人たちの命を失うような、そんなことをやってはいけないんだということの中で大きな塊ができてきたと思うんです。

それが、七十四年の経験を経て、この解釈に大きな分かれができるような状況が今、国会の議論の中であるのかもしれません。
しかし、先人の思いをしっかり我々が身に付けて頑張るということであれば、これは二つに割れるのではなくて、もう一回、きちっと戻って、日本国憲法というのは日本国民の、そして世界に我々が果たした公約。
そして、九条というのは、我々の議会でもありますし、我々の家の中でもあるでしょうが、やっぱり宝だし、柱ですよね。
そういうものを大事にしながら政治というのを運営させていければ、この間、議論がありました六百七十九億円のお金の使い方はすぐ決まってしまいます。

そういう点も含めて、我々はこれからも一緒に努力していくことができるのかなと思います。
そういう点で、三十八年という長い期間は、区長でいうと三代にもわたりましたし、その三代の区長を支えたたくさんの優れた管理職の方もいましたし、また、私たちを導いてくれた先輩のたくさんの議員もいましたし、この何年間は、本当にここにおられる皆さんと一緒に切磋琢磨もしてきたと思います。
そういう時期を、私は、七十五歳なんですけれども、今回で去るんですね。
それは、僕がやって皆さんに応援できる部分よりも、今、私の妻も来ているんですけれども、支援されることが多くなってしまったんですね。
だから、そうなってくるとどうなのというので、やはり今、この時期に自分の身の引きどころをしっかり定めて、身を引いた後は、町場で、私たちの先輩がいますから、八十歳、九十歳の方がいて、元気でやっていますから、そういう方たちの声を聞いて、そして、まちの中が明るくなるような仕事を一つ一つやっていきたいと思います。

前倒しで元号が変わる今年の選挙は、皆さん、この議会が終わったら風雲急を告げると思いますけれども、どうぞ、それぞれの立場をしっかり守りながら、きちっと主張して、そして、有権者の審判を仰いで、また皆さんが望む指定の場所にしっかり戻れることを祈念したいと思います。
また、この会場におられます管理職の皆さん、本当に長いこと、ありがとうございました。また元気で頑張ってください。 終わります。(拍手)

本会議でのあいさつ

本会議の締めくくりに、区長・議長から、勇退議員の貢献を称える挨拶がありました。
長期間にわたり文京区政に貢献された前任期の勇退議員の皆さまに、私たかはまなおきからも、改めて敬意を表します!

成澤区長

先ほど御挨拶がございました、長い間区政に貢献され、今季をもって勇退される議員の方々には、区政に御尽力いただいた、その御労苦に敬意を表するとともに、今後も在任中と変わることなく区政への御指導とお力添えを賜りますことをお願い申し上げます。

名取議長

今期をもちまして御勇退をされる島元雅夫議員、渡辺雅史議員、宮崎文雄議員、若井宣一議員、渡辺智子議員、藤原美佐子議員におかれましては、長年にわたる区政発展並びに区議会の円滑な運営への御尽力に対し、改めて感謝いたしますとともに、これからも健康に御留意され、ますます御活躍されますよう、心からお祈り申し上げます。

2023年の文京区議会議員選挙はどうなる?

2023年の文京区議会議員選挙に当たり、勇退された議員は4名。
松下順子議員、萬立幹夫議員、田中和子議員、こうだ久美子議員でした。

2023年はどのような入れ替わりとなるのか、詳しくはこちらのブログをご参照ください。

【文京区議会議員選挙】 2023年文京区で予想される『挑戦者』は何人?候補者まとめ

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