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15日目、“ピカピカのバス”でコルカタへ

昼過ぎにバスを予約しており、早めにチェックアウトしたいのに、いつまで待っても宿の人が現れない。鍵を返すだけなら勝手に消えるが、1日分の宿泊代¥200をまだ払っていないのだ。同じ建物のネットカフェにいるおっちゃんは、「俺が代わりに金を預かる」と言ってはくれたが、こういう場合、99%彼のポケットにしまわれることになる。インドはそういうところだ。とりあえず鍵だけ預け、後でまた戻ってくることにした。
1時間後に戻っても宿の人は不在。バスの時間も近づいてきたので、逃げることにした。たった¥200。このためにどれだけ罪悪感を持ったことか。こんなことなら、ネットカフェのオヤジに金を預ければ良かった。
バスの時間まではまだ少し時間があった。僕は、毎朝チャイを飲む行き付けの店に行った。店とは言っても、幼い頃作った秘密基地みたいな汚い小屋で、そこの女の子がとても可愛いので気に入っていた。年は聞いていないが、10歳くらいだと思う。彼女はいつも学校に行きたい、英語をもっと学びたいと言っていた。あまりに真剣な目で語りかけるので、先程の¥200をあげることにした。チャイが一杯8円だから、破格だ。当然、彼女は喜んだ。彼女の母親まで出てきて、深く頭を下げられた。代わりに、使い古されたチャイ用の小さなグラスをもらった。なんだか、すごくいいものをもらった気がした。払うはずだった金をここで支払い、少し肩の荷が降りた。とはいえ僕は変なところで神経質な人間だ。いまだに気にしている。
コルカタに列車で行くよりは割高だが、バスは新しく、座席は余裕の2席だ。バスを予約した時点ではそう聞いていた。バスに乗り込むまでは、その言葉を信じていた。定時を少し(40分くらい)過ぎてそのオンボロバスは走り出す。窓を閉めても砂ぼこりが吹き込む素晴らしいバスだ。隣に座ったおっちゃんは、僕が日記を書くのを珍しそうに見ている。満員。どう考えても、この環境で2席を占領することはできない。
コルカタまでは12時間だと言う。立ってる人たち、すごい根性だな。
・朝食
チャイRs4
・昼食
チベット風焼きそばRs10
・夕食
なし
・宿泊
日本だったらゴミでしかないボロバスの中
・支出
バス代Rs450(本当はRs250で乗れるらしい)
参考:Rs1(1ルピー)=およそ\1.8です。
つまり、Rs100を支払った場合、日本円で\200弱の
価値があるということです。
しかしながら、日本とは物価水準が大きく違うため、
感覚的にはRs100=\1000くらいと考えていただければ
現地人の価値に近づくと思います。
この旅日記は、高浜直樹が2008年の11月~
およそ1ヶ月間かけてインドを旅した記録です。
そのため、リアルタイムで旅をしている
わけではないことをご了承ください。

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