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<21日目(9月5日)雨、ドイツ・フュッセン⇒オーストリア・レウテ?>

朝食の時隣の席に座ったドイツ人老夫婦と話をした。
日本人に非常に興味があるようで、
日本(=ジャポネ)のことについていろいろと
質問されるがドイツ語なので意味が分からない。
分からなかったが、とりあえず日本語で
「ありがとう」、「おはよう」、「ごちそうさま」
を教えたら喜んでいた。
日独の友好関係に一役買えたようだ。
なかなか雨がやまないので、チェックアウトの時間ぎりぎりまで粘った。
10時5分前、本当にギリギリにチェックアウトしようとすると、
宿の老婆はパスポートがないという。
「昨日預けた、探せ」と言うと渋々引っ込んでいった。
暫くガタガタ音がしたあと戻ってきて、
何を言い出すかと思いきや、『昨日返したわ』
などとすましているので頭にきた。
拙い英語で抗議するのはバカバカしく感じたが
(もっと勉強しておけばよかった。)
とりあえず探すように指示すると再び引っ込んでいった。
もし出てこなかったら、と考えると不安でたまらない。
15分くらい待たされ、
なにやらニヤニヤしながら戻ってきたかと思うや否や、
目の前のテーブルにかけられた布をぺろっとめくってみせた。
呆れた。
とりあえずパスポートが戻ってきたので安心し、
老婆と肩をたたきあってニヤニヤした。
あやうくドイツの田舎で
“正体不明の外人”になるところだった。
宿をでるとちょうど雨がやんでおり、
昨日に続いて自分の運の良さを喜んでいると、まもなく降りだした。
坂を上っていくとチケットカウンターがあり、
購入したチケットには11:50と時間が記してある。
その時間に城がある山の中腹まで行けばいい。
受付のお姉さんは、歩道を行けば自転車で上まで行かれるわ
と笑顔で答えてくれたが、登り始めてすぐ、
脇の砂利道へそれるように案内されていて困った。
引き返すのは嫌いだし、
下りは車道を行けば楽そうだからとがんばることにしたが、
それにしても足をすくわれるほどの傾斜。
周りは誰もいない上に雨が激しくなってきて不安になる。
20分ほどで人がたくさん通る道に合流し、
そこからまた10分ほどで城に到着した。
城、でかい。
ツリーハウス職人高浜 直樹の旅日記
「城」と言われてまず思い浮かぶような
ありきたりな形でありながら、初めて見た「城」だ。
内部は自由に見学できず、放送されるドイツ語が理解できない人は
オーディオガイドで説明を受けながらぞろぞろとついて回る。
日本語ではあるが、ガイドはやたらと早口で聞き取るのがやっと。
ゆっくりと装飾や展示を眺める時間はなかった。
玉座の間に飾られた様々な装飾の豪華さが一番印象に残った。
こんなところに住めたら…居心地が悪いだろう。
狭くて汚い日本の自宅のほうがまだいい。
城から見た景色だが、まるで雲の中にいるような…
実際雲に隠れて何も見えなかった。
城を出て、撮影スポットだという
吊り橋まで行ってみたが、耐えがたい寒さで景色どころではなかった。
ツリーハウス職人高浜 直樹の旅日記
急いで下山しようと思っていたのだが、車道は自転車で通ってはいけないという。
選択肢はさっき来た砂利道か、歩道を歩いて下るかになってしまった。
結局タイヤをズリズリすべらせながらなんとか砂利道を下った。
絶対に砂利道で転ぶと思っていた自分の予想は、幸いにして外れた。
フュッセンの街に行くと晴れており、昼飯にケバブを食べた。
ネットカフェは一時間3ユーロと多少高かったが、
日本語が読めたのでちょっと嬉しかった。
PCを終えて出てくると、風上の方から
水墨画のような黒い雲が迫ってきていて怖くなった。
本当は絵はがきを買ってからゆっくり出発したかったのだが、諦めることにした。
15kmほど走れば今日の宿があるらしいのだが、
5kmも行かないうちに暗雲に飲み込まれてしまい、昨日と同様に雹が降ってきた。
小粒の雹はヘルメットに当たってカチカチ言いながら落ちていく。
逆に服が濡れないので好都合だ。
雹は雨に変わり、激しくなってきたので屋根のある場所に避難した。
いかにも山の天気らしく、そのときは既に風上の方が晴れていたので安心した。
雨がやんでから走り出すのだが寒い。
痛いほど寒い。
もう少し厚手の上着と、雨合羽はズボンも
持ってくればよかったと無駄な後悔をしながら走り続けた。
駅に行き、インスブルクまでの運賃を聞いたが、30+自転車が3ユーロだと言う。
ちょっと痛い出費だ。
明日もし晴れだったら、自転車でインスブルクを目指そうと思う。
山を走ることにはなるが、多分なんとかなるだろう。
YHは朝食付きで21ユーロと、特別に安くはなかったが、
4人部屋を一人で使える上に自転車を室内に置かせてもらえたので助かった。
ギアの不調の原因は、チェーンに砂が大量に入り込んでいたからのようだ。
トイレットペーパーを勝手に、大量に使い、丁寧にふき取った。
これだから雨の砂利道は嫌いだ。
夕飯は提供されず、近くにレストランもなかったため、
スーパーでケーキと明日の昼に飲む牛乳1Lを購入した。
走行距離
32.12Km
合計走行距離
1394.18Km
平均時速
12.7Km/h
最高時速
41.2Km/h

スケジュール

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